HIROSHI MIZOBUCHI

 

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━ 衹園 ━

初めて舞妓を目にしたのは、花見客で賑わう四条花見小路の交差点。

その姿に魅せられ、撮影し続け、50年が過ぎようとしています。その間、衹園の四季や舞妓の一日、舞妓から芸妓へなどテーマを決めて個展をし、写真集も出版しました。何百年という歴史をもつ花街は、そのたびに様々な表情を見せてくれ、伝統の奥深さに驚かされたものです。

その一端を、ご紹介したいと思います。

 

昭和の衹園 1973-1989

令和3年の春、モノクロ写真集『昭和の衹園』1973(昭和48年)- 1989(昭和64年)を上梓しました。撮り始めた初期の写真です。

 

 

芸舞妓・動きの美 残像のイメージ

「動きの美」は、スローシャッターや多重露光を使用し、その優美な残像をとらえてみました。

 

衹をん・芸妓・まめ鶴 芸歴46年

祇園を撮り始めた頃、まめ鶴さんは背のすらりとした舞妓さん。路地奥の喫茶「たんぽぽ」で会うと、よく撮影させてもらったものです。

 

 

 

━ 京都 ━

京都で暮して半世紀。四季折々の風景や祭、伝統美を飽きることなく写し続けてきました。

春には雅な桜や葵祭にときめき、夏には町衆のエネルギー溢れる祇園祭や五山の送り火に暑気を忘れてレンズを向けました。秋ともなれば寺社や周りの山々の紅葉に酔い、冬にはこの町をすっぽり包む冷気に震えながら、雪が降れば早朝から撮影に大忙しでした。これは日本の都として、1200年以上、歴史を重ねてきた町ならではのことではないでしょうか。市中には和の洗練された文化の代表である茶道、華道の家元や、仏教寺院の総本山などが多く点在しています。また西陣など職人の町があるように、文化の裾野の広さやクオリティーの高さは長い年月かけた積み重ねの賜物としか言えません。

 

京都の四季・行事 「春夏秋冬」

 

 

 

━ 四国八十八ヶ所「花へんろ」 ━

私は四国八十八ヶ所 第80番札所国分寺の近くで生まれ育ちました。

チリーンチリーンと鈴の音を響かせて巡礼するお遍路さんを見慣れてはいましたが、幼心に何か得体の知れない怖さを感じたのも確かです。京都で仕事をしている中で、四国に帰省した折、偶然訪れた寺で丹精された花々に安らぎを感じました。そこで写真を撮りながら「花へんろ」をしようと思いついたのです。はじめてみると四季の姿や歳時を撮りたくなり、20周、30周と霊場巡りを重ねる結果となりました。今では、四国霊場会公認先達の資格もいただいています。旅の途中でお接待を受けた楽しい思い出や、道なき道を行った番外霊場を思い出しながら写真を選びました。西国三十三所から坂東・秩父へと日本百観音霊場も回り、まだまだカメラ片手の巡礼は続いています。

 

徳島・高知編 愛媛・香川編
© 2021 Hiroshi Mizobuchi